白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「もういいだろ!!」
温厚そうなタカから、思わぬ怒鳴り声を聞いた。
立ち上がったタカは、外へ出て行ってしまった。
残された美穂は、必死で涙を我慢しているような表情だった。
「美穂、大丈夫?」
私は美穂の隣に座って、手を握った。
美穂の目には涙が……
「酔っぱらったから外の風浴びてくる~!」
先生は、場の雰囲気を明るくするような声でそう言った。
タカを追いかけに行くんだと、誰もがわかっていた。
「私が悪いの。私が……私が」
美穂は泣き出した。
男性陣は、全員空気を読んで、外へ行った。