白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
男心★先生目線★
―先生目線―
「おい、待てって。何があったんだ?」
突然、店から飛び出したタカの腕を掴んだ。
今日一日一緒に行動していて、タカは穏やかで落ちついた印象しかなかった。
そのタカが大きな声で怒鳴ったってことは、何かあったに決まってる。
相当怒ってるんだろう。
俺と直は、あんな風に喧嘩したことはない。
俺は直に対して、きっと一生怒鳴ったりしないと思う。
夜の北海道は、肌寒ささえ感じるほどだった。
風が強く、火照った顔に心地いい。
「頼りないって言われたんです。酔ってるからかも知れないけど…… 私のこと好きって感じがしないとも言われた」
「それは辛いな。タカは俺や真崎君とはタイプが違うから。人前でキスとかできないタイプだろ?まぁ、俺もできないけど」
店の前にあったベンチに腰掛けた。