白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「俺達もお邪魔していい?」
要君が、俺の隣に座った。
真崎君はタカの肩に手を回して、何キレてんだよ~って絡んでいた。
翼先生は、腕組みをしながらため息まじりに言った。
「難しいな。恋愛って」
みんなは、真剣な顔をしていた。
「女はわかんねぇよな」
真崎君は、タカの肩に手を回したまま、そう言った。
難しい。
いくら愛し合っていても、何年一緒にいても、別の人間だから。
心の中を全部見ることはできない。
口から出る言葉が本心かどうかもわからない。
どうして俺が直のことをこんなにも信じられるのか、考えた。
俺は直のことを100%信じている。
でも、最初からじゃない。
いろんな荒波をくぐり抜けて、ようやく得ることのできたものだと思う。