白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~
「仲直りできるかな。あのふたり」
「夫婦喧嘩みたいなもんだろ。明日には仲良くなってるよ」
要君と真崎君の会話を聞きながら、俺もそうであるようにと祈った。
「俺もしっかり守って行かないと。新垣先生を見ていると勉強になります。俺も、桃ちゃんを泣かせないようにがんばります」
翼先生は、しみじみとそう言って、自分の顔を両手でパンっと叩いた。
「そのままでいいと思いますよ。頑張って疲れちゃうと困るし。翼先生と桃子ちゃんは、どんなふたりになるんでしょうね。楽しみです」
俺達は、店に戻った。
直、桃子ちゃん、あゆみちゃんのおかげで、美穂ちゃんは笑顔を取り戻していた。
居心地悪そうに、タカは少し離れた場所に座っていた。
「タカのば~か!」
あゆみちゃんがふざけてそう言うと、タカはすいませんでしたと謝っていて、和やかな雰囲気になっていて安心した。
「じゃあ、酔いも覚めたことだし、もう一回飲み直すか?」
俺がそう言うと、真崎君がビールを注文した。
この宴会が終わると、解散だ。
俺達に芽生えた男同士の友情……
もっと深めたかったな。
また会えるよな。
きっと。
続いていくよな。
この友情……
―先生目線END―