メッセージ
一章

桜と雨

ジリリリリリリリリリリ・・・・・・・・・

今日も不快な目覚まし。

一日の初めに聞く音がこんな騒音なんて最低だ。

「ふぁぁぁぁぁ・・・」

ついつい出てくる大あくび。

今日はあまり眠れなかった。

新品のパリパリした制服に身を包む。

今日からやっとの中学1年生だ。

「うわ。だっさ。」
地元の制服は相当ダサい。
深い青をしているからとっても目立つ。

「おねぃちゃん、起きてー!」

妹の亜樹が叫んでいる。
うるさいっつーの!起きてるって。

小さなあくびをしながら台所に行くと、妹が食パンを焼いていた。

「亜樹、食パンなんて焼けたんだー。」

電子レンジですら使えない妹だからびっくりだ。
「うん、亜樹もう3年生だもん!」

着替えに時間をかけていたせいで、もう時間がない。
友達との約束の時間。

やばっ!!


「いってきまーす♪」

今日から始まる新しい生活に胸を躍らせていた。

・・・ハズだった。

ドアを開けた途端。

えーーーー!?


自分の目の前には滝のように流れる雨。

「ありえんし・・・」
春のらんらん気分は雨と一緒に流れていった。


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