Sign
1
目を覚ますと、俺は飛び下りたはずの、屋上にいた。
陽の光が、眩しい。
ああ、戻ってきてしまったんだな。
五限目の予鈴がなる。
ああ、もういいや。サボろっと。
屋上に生徒がいたら目立つ。
見つけている先公だって、いるだろう。
それでも俺を注意するやつは、いない。
はみ出し者は完全無視。
そういう学校だから、仕方がない。
『上辺だけの付き合い』
そんな言葉がお似合いの学校だ。
屋上のドアが開いた。