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「ちゃす!!!…お、楠木。お前もサボリか。」

「………まぁ。」

あんまり、テンションの高い奴は好きじゃない。
それでも、俺とこいつは、いつも決まって二人で、授業をサボっていた。

まあ、つまりは俺、楠木玲とこいつ、柏崎一樹は、この学校のはみ出し者というわけで。




「五限目なんだ??」

「知んねーよ、馬鹿。」

「そっか。」


柏崎とはこれといった会話もしない。
それでも、柏崎といる屋上が、学校の中では、一番落ち着く場所だった。

まあ、もうすぐ死ぬ今となっては、どうでもいいんだけど。
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