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その人、いや、二葉は、俺の方を向いた。

「あっ……玲ちゃん!!」

二葉はさっきまで読んでいた絵本をカバンにしまって、俺の方に走ってきた。


「玲ちゃん、いつからいたの??」

「さっき。」

「さっきって、いつ??」

「だからさっき。」


一向に話が進まないので、二葉は少しむくれた。
まあいつものことだから、俺は慌てたりはしないけど。


二葉と俺は、一応、付き合っている、らしい。
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