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「俺はもう、死んだんですけど。」
俺がそう言うと、少年はさらに笑みを浮かべた。
「そうですね、あなたは死にますよ。だからここで、私があなたの命を買い取るんですよ。」
命を……買い取る。
どうやら俺の考えていた『死』は、現実と大きくかけ離れていたらしい。
「申し遅れました。私、ここで命を買い取る仕事をさせていただいている、ゼロと申します。さて、楠木様。何との交換をご希望ですか??」
ゼロと名乗った少年は、手にしていたカタログのようなものを開いた。