片思い―大好きな君へ―
…
さっき以上に気まずい…。
『あ「あのさ」
あたしが言いかけようとしたら神山和紀が話し掛けてきた…。
「何?」
神山和紀が言う。
「いや、そっちから…。」
「ごめん。 ねぇ好きなやつとかいるの?」
「へ? 」
なんで神山和紀がこんなことあたしに聞いてくるんだ…?
あたしは咄嗟に
「いないよ。」
って答えてしまった…。
また嘘をついてしまった。
「そっかー。 ゆき可愛いのにな。」
は!?
何を言ってるの?
あたし…可愛いとか男子に言われたの初めて…なんですけど…。
…しかも一番好きな人に…。