Boys Kissシリーズ・『始まりのキス』
「テメーの場合は自業自得だ」

「…昨日のこと、考えてたんだ?」

そう言って得意げに笑って見せる。

「ああ、考えたさ。凄まじくイヤな嫌がらせだとな」

「えっ! 嫌がらせじゃないよ? ちゃんと本気だってば」

「どの面下げて言いやがる!」

「ホントだって」

そう言って屈み込んで、オレの顔を覗く。

「どう? オレのこと、好きになっただろう」

「誰がだ! 自意識過剰もいい加減にしろよ?」

「いや、だから本気なんだって。気持ちこめたし?」

そう言ってまたキスをするフリをする。
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