彼氏
洗濯が終わって、コインランドリーからの帰り道…



美波と1年生達の少し後ろを歩いてた私に、高梨君が近づいてきた。


少し小声で、
「綾瀬さん、これ…」
って小さなメモを渡された。


見るとメアドが書いてある。


「これ…?」


「俺のメアドです。俺とメールしませんか?ってか、しましょう。」


突然の事に驚いてしまった。

同学年の部員のメアドは知ってるけど、私は1年生の部員のは誰一人知らなかった。

まさか、メアドを渡されるとは思いもしていなかった。


「…大丈夫?…確か高梨君、彼女いたよね?彼女が気にしない?」

こういう時、軽い気持ちでメアド交換できない私…


つまらないくらい真面目すぎるんだよね…

私の言葉に、

「彼女なら別れていないから大丈夫です。」
と少し苦笑いで答えた高梨君。


別れたんだ…

あんなに仲良さそうだったのに…

何でだろ…

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