彼氏
吏玖はいつも私より余裕があるって感じてたけど…
同じ気持ちだったんだね。


嬉しくなっちゃった。

「吏玖。ずっと一緒だよ。」


私も吏玖の顔を見て言った。


吏玖は笑顔で私を抱き締めてくれた。


吏玖の体温がとても気持ち良い。


「何か、すごく幸せな気分。」

私が言うと吏玖が不意に体を離して、私の唇に軽くキスをした。


「吏玖!キスはダメって言ってるじゃん。」


「大丈夫。こんな時間に人なんて通らない。それに俺、止めてって言われても無理だから。」



そう言うと、吏玖は私が逃げないように抱き締めてキスをした。


何度も何度も…

私の抵抗なんて吏玖にとってはないようなもので、次第に深くなるキスに焦ってる私がいた。


今日の吏玖は違う。

私がダメって言ったら止めてくれるのに…


「今日は俺のワガママに付き合って…」
なんて言いながら、私を解放してくれない。


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