彼氏
「不安にさせてごめん。こんなことなら、我慢するんじゃなかった…」


「…我慢?」

「俺、ずっと結衣にキスしたかったよ。つき合えることになってから、ずっと!…けどさ、結衣の気持ちを大切にしなきゃなって思って。結衣に嫌われたくないしさ。」


私のこと考えてくれてたんだ…


「不安にさせないで…」

「ごめん。」

吏玖は抱きしめて頭を撫でてくれた。


吏玖の体が不意に離れ、私達は目が合い…吏玖の顔が近づいてきた。




初めて触れた唇。


ドキドキで、震えが止まらなかった。



そんな私に吏玖が一言…


「結衣はかわいいな。」

って。

何だか上目線な感じがしたけど、ドキドキでそれどころじゃなかった。



吏玖とキス…
何だか顔見るの恥ずかしくなっちゃった。
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