恋愛勝負
~Love★Game~
「え?」
「だから…っ…関係あるってば!」
俺のシャツの裾をきつく握り締めて言った。
「ねぇ…直、もう誤魔化すのはやめて?」
未優の甘ったるい声が俺に寄り付く。
“誤魔化す”
知ってた。
未優が俺に好意を寄せてるってことぐらい。
でも応えられないから。
「…何も誤魔化してねーから」
ずっと知らないフリしてた。
それは今も変わらない。
―そう思ってた。
「…また、逃げるの?」
. .
「…また?」
何かセーフティが切れたかのように未優は勢いを増して話し始めた。
「そーよ!いつだって逃げてるわ、直は!!
お姉ちゃんの時だって…逃げてばっかよ!」