恋愛勝負
~Love★Game~
「未優は直に心配されるほど弱くないの!
ってゆーか、
好きでもないのに抱きしめるとか
マジありえないんですけど!?」
「ちょ、落ち着けって…」
「落ち着く?未優、充分落ち着いてるし!
……いいの、もういいの!
直はこんなトコにいちゃダメ。
奈緒ちゃんが…好きなんでしょう?」
何も言えなくなった。
急にどうしたんだって思ってた未優の手が…震えていたから。
涙をいっぱいに溜めて、零れ落ちないようにと必死で堪えていたから。
「…好きだよ」
「それなら早く行って。
本当に鈍いよね、直…って。
最後くらい…
カッコつけさせてよ、バカ。
未優が泣いちゃう前に…行って?」
「…悪ィ。ありがと、未優。」
「…礼なんかいらないわよ」
教室を、出た。