恋愛勝負
~Love★Game~
「俺のため?」
気付いたら。
息のかかる位の距離にアイツの顔があって。
「ちょっとは意識してくれてんの?」
あれ…?
桐谷直、じゃない…みたい。
いつもの可愛い…じゃなくて、軽い感じとはなんか違った。
いつもよりも低い…意地悪な声。
あの昼の時とどこか似ていた。
「奈緒、すげぇ可愛い。」
「え、ちょ、ば、バカッ!!」
恥ずかしくなってそのまま逃走した。
「ちょっとイジメすぎたか…」
―…なんて声すら聞こえずに。