下心と、青春と


「じゃあ、登下校とかも二人っきりがいいわよね?」


「そうだね。出来ればだけど」


「え、それはちょっと……」


「いいよいいよ!柚葉も遠慮なんかしないで!私はこのイモと一緒でいいから!」


「僕イモだったの……」


あ、千代吉くんが落ち込んでる。


千代吉くんは、四天王の中でもオバカ……というか弱いというか。


そんな感じで、言い方は悪いけど小さい頃から一香の金魚のフンだったらしい。


素材はいいのにね。


綺麗な金髪(地毛らしい)で、長い手足。甘いマスクと。


入れ物は文句無し。


でも、中身がヘタレすぎると一香が嘆いていたのを覚えてる。


って千代吉くんのことは置いておいて。





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