下心と、青春と
「貴様らは……水梨太郎と……遊馬柚葉か」
「あ、はい」
生徒会長はクイッと黒縁のメガネを上げて、ため息をついた。
「不純異性交遊はいかんぞ!いいな!」
「てめえはどうなんだよ。美人の副会長さんとどうにかなってんじゃねえの?」
「なっ!!」
「副会長さん?」
「い、いや、わ、私は美弥子くんとはそんな……!」
生徒会長は顔を真っ赤にして否定してる。
それは肯定にしか聞こえないのですが。
「あ、そ……ほら行くぞ」
「うん……」
「あ、こら!勝ち逃げは許さん!」
という生徒会長の声が聞こえたけど、私たちは余裕で逃げることが出来た。