下心と、青春と
「ばーかばーか」
「ガキか!」
「最低人間!」
「……わーった。もう女の家にもホテルにも泊まらねえよ」
めんどくせえと自分の頭をガシガシとかきながら梨太郎は言った。
「あ、うん。ならいいけど」
そう私が言うと、梨太郎はニヤッとした。
ああ、嫌な予感しかしない。
「かわりに……」
「かわりに……?」
「そういう時はお前ん家泊めろ」
「……はぁーーーーー!?」
「お前が泊めるならもうしない」
「そ、そんなの、本当のカップルみたいじゃん!」
「限りなく本当に近い偽装ってことで。ただベッド貸せばいいんだよ。オレに」
「や、やだ!」