下心と、青春と


「お前みたいなブスに手を出すほどオレは困ってないから。逆にオレが教われるんじゃないかと心配だ」


「そういうことだよそれ」


「まんままんま。で?どうすんの?」


「……ベッド貸すだけだからね」


「お、案外物わかりいいじゃん」


「どうだかね」


それからしばらく、無言で歩いた。


「オレは今日は家に帰るから。こっち」


「ああ、駅方面か」


「おう。じゃあな」


「じゃあね」


思ってたより、普通に過ぎた。


これは、上手く偽装カップルでいられるんじゃないか……ってなんでわざわざ私がアイツと偽装カップルにならなきゃいけないの!?


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