下心と、青春と


「……ん?あれ?」


家に帰るまでが遠足です的なやつの下に、まだ続きがあった。


「明日、弁当作ってこいよ……」


このTHE 自分勝手!許さん!


「といっても、結局作るのが私っていうね」


おせっかい焼きな自分が本当に憎らしいわ。


「やっぱりアイツ許さん……」


なんてブツブツ言いながら歩いていたら、前方に見知った背中が。


「千代吉くんだ!」


急いで駆け寄り後ろからタックル!!


「どうわ!!一体何……って柚葉ちゃん!」


「はっはー!」


「いや、はっはー!じゃないよ!今ので寿命縮んだって絶対!」


「ないない」


でも、彼は本当に驚いたようで、目からちょっと涙が出てる。




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