下心と、青春と
うちの学校の生徒会は、会長の任命制だったな。
でも、なんで宇佐見くんが……?
「アイツは、仕事は出来る。やらないだけだ」
「そ、そうなんですか」
確かに、そんな感じだなーと思いながら、会長から視線をはなすと、副会長がいた。
「伊織、雨が降ってます」
「何!?……ほ、本当だ」
副会長は、雨が降っていることを会長に伝えに来たのだろうか。
「宇佐見くんが来ないのなら、もう帰りましょう」
「……そうだな」
そう言う会長の頬は、赤くなっていた。
肌が白いので、なおさら赤いのが目立つ。
「迎えを呼びましょうか」
「そうだな」