下心と、青春と
……ムカつく。
私は仕方なくボロボロの上履きをはく。
時間があったらスリッパ借りに行こうと思ったけど、もう時間はない。
今日一日ボロの上履きで我慢するしかない。
「すっげえ似合ってんよ、それ」
「それはどうも!」
私は背伸びして梨太郎の髪を引っ張る。
「痛っ!何すんだ!」
「仕返しじゃ!」
とこのまま取っ組み合いになるかなと思ったけれど、急に梨太郎は喧嘩をやめた。
ああ、クラスの子がいたのか。
私は平然と教室に入った。
私がボロボロの上履きを見たクラスメート(主に女子)はクスクスと笑っている。
なるほど。
これがいじめっていうのか。