ツギハギの恋
レミと別れあたしとユリは駐輪場に向かった。

レミが一緒だからまだマシだったのによりによってユリと二人。
一番嫌なパターンじゃねーかよ。


ユリはあたしのことを何とも思っていないのか平然としていた。


駐輪場に着き、自分のチャリンコのカギを開けるとユリはあたしに呼びかけた。


「ミリ、ニケツして帰ろ。後ろ乗って?」

「……ユリ大丈夫?漕げんの?」


不安ながらユリの後ろに回りチャリンコに足をかけた。

ユリはあたしより小さい。
あたしが158でユリは150くらいだろう。

それにかなり華奢だ。


「乗った?漕ぐよ?」

「オッケ」


お前こけたらシバくから……。

ユリはフラフラ前に進んだかと思うと危なっかしくチャリンコを止めた。



「こわ!ユリ危ないって!」

「ごめん。ちょっとタイミングが……」

「いい……あたし変わるからあんたの後ろ怖いわ」
< 122 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop