ツギハギの恋
メールを送る、送らないで迷うとかまだ純粋だった中二の春を思い出す。


メール一つ送るのに緊張やドキドキとか、こんな気持ち久しぶりすぎて笑えてくる。

そしてひなた相手なのが何か悔しい。


すんなりメアドもケー番も手に入れたのにメールするのに躊躇かよ……。


あたしはベッドに仰向けになると携帯を手にしてメール画面を開いた。


ひなたが家にいた時にはなかった、ひなたと繋がれるツール。


しばらく考えて、今の思いをストレートに打ってみた。


親指が迷いながらも送信ボタンに触る。



てか、メールすんのにどんだけ神経使うんだあたし……。

チキンだなマジ。


でも迷ってても今のひなたには押して押して、押し倒す勢いじゃないと何の発展もない気がする。



「あ……」


そう思った瞬間、あたしは送信ボタンを力強く押していた。


迷ったあげくようやく送信完了。


マジメールすんのにどんだけ悩んだよ!?



あたしはため息をつくと携帯を開いたままベッドに身を委ねた。


ひなたは今、何してんだろう……。
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