ツギハギの恋
心がボッコボコにへこんだまま登校して1時間目終わりの休み時間。

未だへこんだままあたしが机に突っ伏しているとレミとユリが様子を見に来た。


「ミリー大丈夫かー?」


あたしは机に頭を置いたまま、事情を知るレミをチラリと見た。



「ボッコボコやぞ……」

「もう夢前に関わるのやめとけば?あんたの話聞いてるとこっちがムカつく」

「呼び捨てすんなよ」

「……え?ミリ、夢前先輩と何かあったの?」



事情を知らないユリにレミが勝手に話し出す。


「散々悩んで夢前にメールしたのに返信無かったんだって。悩んでた時間も待ってた時間も無意味。アホだね〜」

「レミうるさい」


ユリは机に張り付いたあたしを見るなりブッと吹き出した。


「ちょ、ユリ。何笑ってんの?」

「ごめん……可愛いなぁって思って」

「はあ!?」

「ミリが誰かに振り回されてるのって見たことなかったから……。ミリ、本気で恋してんだなぁって……」


「ちょ!恥ずかしいからやめてくれる!?」


ユリに真顔で言われてあたしは起き上がって止めに入った。


でも確かにそうなのかもしれない。
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