ツギハギの恋
あたしの作り笑いも限界でしばらくしてトイレに席を立った。

廊下に出た瞬間、腕を引っ張られ振り向く。


「……何シカトしてんだよ……」


そこには少し怒ってるあっちゃんがいた。

あっちゃんの顔を見て怒りと同時に涙が出そうになる。


「……俺、何かした?」


あっちゃんに聞かれても胸が詰まって言葉がでない。

あたしは必死に言葉を出した。


「……ここじゃ話せない」

「……わかった。移動しよう」



朝のホームルームが始まる前にいきなりかよ……。

あたしはあっちゃんの背中を見ながら階段を下りて行った。


気が重い。

あたし泣いたりしたらどーしよう。

てか、あっちゃん見ただけで泣きそうだ。


クソなのに……。


あたしの友達と浮気したクソ男……。





でも好きだったんだ。
< 43 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop