私が海に還るまで
何度、幼いサキを家に返そうと思ったか知れない
しかし父親の影が見え隠れする度、サキの将来より自分の復讐心を満足させることを優先した
サキは何故か嫌がることもせず俺に従った
罪悪感もありサキには出来ることは全てしてやった
マンションの名義もサキに移したし
母さんの保険金を元に増やしおそらくは一生分ほどの金も用意した
生活する上で困らないように偽の身分証も手に入れてある
それでも罪に苛まれる
サキの存在が俺の中で大きくなるに比例して……