海はそこだ、繋いだ手を離そう。
別れじゃない、ただ帰るだけで、罪の消化。
二人で作った、二つの罪。
どちらかが欠けては決して生まれなかった罪に、生かされ、殺され、涙した。
そうして罪は残留し、ある約束を作る。
――また会おう。
罪を共有した二人だけの物語。
出会えた喜びはあったのかは知らないが、愛している気持ちを確かに受け取った。
出会えて良かったねと言えばいいのか知らないが、二人の存在は“縁”があったからこそかけがえない存在に見えた。
そんな物語。
とある二人が確かに愛し合った、後味がある物語でした。