ヤバいくらいに溺れてる
「なんだよっ!」
がばっと身体を起こした陽向が、暗闇であたしを睨んできた
「『こっち来いよ』って言ったでしょ。だから来てあげたの。ママと離れて生活してて、ホームシックにでもなったのかしら?」
「聞こえてたのかよ!」
「もう、ばっちり」
「ふざけんなよ。二度も言わせやがって。あんた、壁側に行けよ。どうせ落ちるだろ」
「な…これでも寝相はいいのよ」
ばしっと陽向の頭をたたきながら、あたしはベッドの奥に入る
陽向はぼんっと乗っかっているだけの布団を、丁寧に整えていた
「昨日、ノーパンで寝たとき、大股開きで寝てたくせにか?」
「ちょっと、あたしの大切な場所、許可もなく見たわけ?」
「はあ? あんたが勝手に股を広げてたくせに許可が必要なのかよ。それに寝る前に一度見てるし、色気のない寝相に性的興奮なんか感じねえんだよ」
「何、それ。『こっち来いよ』って言ったくせに!」
「どういう繋がりだよ。意味がわかんねえ」
「あたしに興味があるんでしょ?」
「あのなあ…今、何時だと思ってるんだよ」
「あ、話逸らした。図星でしょ」
「うるせえなあ。もう寝るんだよ。あんたもさっさと寝ろ」
陽向は、あたしに背を向けて横になった
なんか、陽向の心がわかっちゃった気がする
思っている気持ちと、口から出てくる言葉が正反対なんだね、きっと
…ってあたしも、か
なんだろう、陽向にはついつい強がってしまう自分がいる
他の男なら、演技で甘えたりもできるのになあ
がばっと身体を起こした陽向が、暗闇であたしを睨んできた
「『こっち来いよ』って言ったでしょ。だから来てあげたの。ママと離れて生活してて、ホームシックにでもなったのかしら?」
「聞こえてたのかよ!」
「もう、ばっちり」
「ふざけんなよ。二度も言わせやがって。あんた、壁側に行けよ。どうせ落ちるだろ」
「な…これでも寝相はいいのよ」
ばしっと陽向の頭をたたきながら、あたしはベッドの奥に入る
陽向はぼんっと乗っかっているだけの布団を、丁寧に整えていた
「昨日、ノーパンで寝たとき、大股開きで寝てたくせにか?」
「ちょっと、あたしの大切な場所、許可もなく見たわけ?」
「はあ? あんたが勝手に股を広げてたくせに許可が必要なのかよ。それに寝る前に一度見てるし、色気のない寝相に性的興奮なんか感じねえんだよ」
「何、それ。『こっち来いよ』って言ったくせに!」
「どういう繋がりだよ。意味がわかんねえ」
「あたしに興味があるんでしょ?」
「あのなあ…今、何時だと思ってるんだよ」
「あ、話逸らした。図星でしょ」
「うるせえなあ。もう寝るんだよ。あんたもさっさと寝ろ」
陽向は、あたしに背を向けて横になった
なんか、陽向の心がわかっちゃった気がする
思っている気持ちと、口から出てくる言葉が正反対なんだね、きっと
…ってあたしも、か
なんだろう、陽向にはついつい強がってしまう自分がいる
他の男なら、演技で甘えたりもできるのになあ