琥珀色Buono!
「貴様!我が王を呼び捨てにするか!それに私はハナタレではない!」
「なんだこのガキ青二才のクセして俺に意見すんじゃねぇ!!」
「だから私はガキではない!」
なんだこの男は。我が王を呼び捨てにし、私を小僧扱いするか。
「アレキサンダー、その辺にしとけ。」
アレキサンダー?聞き覚えがある名だな。しかもあの声は我が主アーサー・ペンドラゴンだったし。
「おぅランスロット。現界してからは久しぶりに会ったな。」
やはりアーサー王だ。
「アーサー王。今の大男は一体」
「なんだ覚えとらんのか。あの男は我が盟友アレキサンダーだ。」
アレキサンダー?
「アレクサンドロス3世。偉大なる征服者にしてマケドニアが王だよ。」
あぁ、アレキサンダー大王のことか。って、そーいえばどっかで見た顔だと思ってたがあの征服王だったとはな。
「よぉアーサー、次の徒競走だがな、お前と俺の勝負になんぜ。」
しかし信じられん。商店街のラーメン屋のオヤジみたいなカッコしたこの男が偉大なる征服王にして誇り高き英雄アレキサンダー大王だとは。
「お前が相手でも俺は手を抜かんぞ。お前は我が盟友ではあるが同時にライバルだからな。ゼハハ」
「ギルガメシュも参加してたらどうするんだ。やはり同じことを言うのか?」
「ゼハハハハ!笑わすなアーサー。アイツも我が友だが所詮はまだガキだろう。敵に回せば厄介ではあるが所詮はガキ、勝負となれば眼中にないわ!!ゼハハハハ!」
「確かに、過剰な装飾に慢心と威厳以上に虚栄心が全面に出る王だからな。ところでだ、アレキサンダー。勝負で手を抜くなんて下らぬマネはするなよ?」
「バカ言ってんなよオメー。オラァ勝負ごとで手を抜くようなマネなんざ死んでもやんねぇぞ。」
なっ・・・なんだこの気迫は!偉大なる王2人が並び立ち闘志を向け合えばこれほど凄まじい気迫が生まれると言うのか!?

両チームからの選手がバタバタと倒れ、最終種目は事実上アーサー王とアレキサンダー大王の勝負となった。私だけではない。円卓の騎士で現界してる者、同じように現界したアレキサンダー大王の忠勇なる戦士達、ガーランドのハーネルメッサーは戦いの行く末を見守る。
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