近未来拡張現実エンタメノベル『MIKOTO-The Perfect PROGRAM』
☆第三次接近遭遇(3)
「あの、今日はどうするんですか?」
そんな二人に割って入り、まいらが彼女に笑顔でたずねる。
「うん、いちおう、尾道のホテルに予約を・・・」
ん?とまいらが時計を見る。
18時40分。
「・・・えーと、フェリー、もう無いですよ?」
店内をきょとんとした沈黙が支配する。
「・・・がーん」
その反応に腰がくだける。そのテンションでがーんはどうかと思います。
「お兄ちゃん、ちょっと来て」
カウンターの裏に呼ぶ声。
俺とまいらはしゃがみ込み、ヒソヒソ声で猫背会議を開始する。
「あの人、昨日、死のうとしてたんだよね?」
あ。
「・・・そ、そうだよな」
何ということだ、すっかり忘れていた。俺はこのモードに入ると、それほどまでに全く他を見られなくなるのだ。
「なんかつらいことがあったんだよ」
「そ、そうだろうな」
「と、いうわけで、ひさしぶりに行こう」
親指を突き出してウィンク。
まいらは立ち上がり、てこてこと彼女に駆け寄ると、笑顔でこう提案した。
「サイレントウォーク、行きませんか?」
「あの、今日はどうするんですか?」
そんな二人に割って入り、まいらが彼女に笑顔でたずねる。
「うん、いちおう、尾道のホテルに予約を・・・」
ん?とまいらが時計を見る。
18時40分。
「・・・えーと、フェリー、もう無いですよ?」
店内をきょとんとした沈黙が支配する。
「・・・がーん」
その反応に腰がくだける。そのテンションでがーんはどうかと思います。
「お兄ちゃん、ちょっと来て」
カウンターの裏に呼ぶ声。
俺とまいらはしゃがみ込み、ヒソヒソ声で猫背会議を開始する。
「あの人、昨日、死のうとしてたんだよね?」
あ。
「・・・そ、そうだよな」
何ということだ、すっかり忘れていた。俺はこのモードに入ると、それほどまでに全く他を見られなくなるのだ。
「なんかつらいことがあったんだよ」
「そ、そうだろうな」
「と、いうわけで、ひさしぶりに行こう」
親指を突き出してウィンク。
まいらは立ち上がり、てこてこと彼女に駆け寄ると、笑顔でこう提案した。
「サイレントウォーク、行きませんか?」