屋上Lovers
『“あんた”じゃない。成田海里っていう名前がある』
そう言ったあと、成田は少し考え、
『他に行くあてがないなら、別にこの屋上でいいんじゃね?』
……は!?
意味不明なことを言いだした。
さっきはダメって言ったじゃんかッ!
まぁ、いいなら遠慮なく。
私は今から永遠の眠りにつく!
これから大勢の人にかけるであろう迷惑に、多少の罪悪感を感じつつ、私はフェンスに手をかけた。
『おぃ!待てよ…。そう焦んなって!
これはいいのか!?
コレガ無いと、学校側に単なる事故死で死んだまぬけに仕立てあげられるぞ!?』