・・・桜のさいたら・・・
「桜のさいたら?
うん! 約束ね!
みゆ。これで嬉しいこと、また増えた!」
無邪気に笑う
美優につられるように、龍之介も笑いをこぼす。
「なんだ、そりゃ」
龍之介は笑って、
星空を見上げた。
美優もまた、顔をあげた。
だが・・・・・・
満天の星――。
美優の大きな目にうつるのは、その星ではなかった。
見ていたのは・・・・・・
龍之介――。
美優は、つないだ手をぎゅっとにぎりなおした。
終