・・・桜のさいたら・・・
美優は、軽く息を切らしながら、校門に手をかけた。




「やったぁ。
 ひとりでこられた。
 ママはだめって言ってたけど、平気だもん!」




一人だったが、いつもより、意気揚々と明るくしゃべった。




夜の闇をこわがる




自分を追い出すためだ。




「・・・・・・なんだ?
 なに、一人でしゃべってんの?
 だれだよ?」





その夜の闇から、
男の子の声がした。




目の前の校門は、がっちりと閉まっている。




それなのに、中からきこえてくる声・・・・・・






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