婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
「悪くないって失礼な」
「んだよ、褒めてんじゃん」
そんなの褒め言葉じゃない!!
「可愛い」
こんな至近距離で
そんな甘い声で囁かないでよ・・
「あれ、顔赤いけど?」
今度は悪戯っぽい笑顔を見せた息子。
色っぽい顔を見せたと思ったら今度は悪戯っ子のような笑顔。
この子、一体いくつ顔もってんの?
「煩い!あんまり大人をんっ!」
突然降ってきたキス。
離れたいけど
離れられない。
ダメだってば
あたしは響汰と結婚するのに
「ん!ん~!!」
声に出そうにも出せない。
力を出そうにも出ない。
コイツの
こんなガキんちょの深くて蕩けるようなキスは
簡単にあたしを黙らせてしまう。
長い長いキスを終えてあたしから離れると
「宜しくな、奥さん」
あたしの耳元でそう囁いた。