婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
「あ~~~~本当だ!!とれたぁ~~!!」
セントラルホテル最上階にあるスイートルームのお風呂場に
あたしの喜びの叫びが響いた。
「でしょ?」
あたしの横には笑顔の慧。
「ありがとう~~~!!」
ぎゅ~~~~
あまりの嬉しさで慧に抱きつく。
だっていくら頑張ってもちっともびくともしなかったのに。
「リンス付ければ取れるって」
初めは信用してなかったけど
信じてやってみて良かった!!
結構いい奴じゃん、コイツ!!
「良かったな」
ポンポン
あたしの頭を優しく撫でる。
胸に置いていた顔を上に向けると
「うわ!!」
思いっきり近い距離に慧の顔があって。
視線を何処へ持っていけばいいのか分からなくなる。
というか・・
あたしまた何やってんのよ~~~~!!
いくら指輪がとれて嬉しいからって
これはいくらなんでもやりすぎでしょ??
「あ、ごめん」
そう言って離れようとするけど。
「へ?」
背中に回された腕に力が入って離れられない。
「あ、あの・・」
「慧って、名前で呼べよ?そしたら離してやる」
よ、呼べって言われたってそんないきなり・・
「ほら、呼ばなきゃもう1回キスするよ」
そ、それは困った・・
でも・・
「10、9、8、」
でもでも
「5、4、3」
「慧!!離して、慧」