婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
結局、何にもしないまま、何も言えないまま土曜日を迎えた。
空はこれでもかっていうくらい晴天で。
あたしの気持ちとは反対にスカッとした日本晴れ。
時計を見るともうすぐ11時。
あと10分したらここに来るってさっき連絡があった。
取り敢えずマンションのエントランスで響汰の車を待つ。
もし、指輪の事を聞かれたら
失くしてしまったって正直に言おう。
それでももし許してくれなかったら・・
そう思うと手が震えてしまうけど。
この話はなかった事に、しよう。
ぎゅっと拳を作る。
こわいけど仕方ない。
全部全部あたしが起こしてしまった事なんだから・・
覚悟を決めたその時
「おはよ~葵♪」