婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
アナタのお世話係!?
本当のキミは何処?
「片桐くん♪」
慧との誤解が解けてから数日経った火曜日。
まだ問題が山積み状態のまま
それでもズル休みをすることなく出社したあたしに
またもや部長からお呼びがあった。
でも唯一前回と違うのは・・
「かったぎりく~ん」
笑顔であたしに手を振りながらやってくる事。
・・ぶ、部長、本当に気持ち悪い。
「何ですか?」
この人のご機嫌はなんとなくわかる・・
「社長がお呼びだよ~」
ほらね、やっぱり。
「・・またですか」
「またとは何だ!早く行って来い!」
他人事だと思って・・
どいつもこいつも本当に・・
コイツの方を見ると
「早くゴー」
のサインをあたしに向かって出している。
由紀も相変わらずなんだから!!
「片桐くん?」
とうとうくん付けまでするようになったし。
仕方ない・・
「行ってきます!!」
ガタンと席を立って社長室に向かった。