婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?


ガヤガヤと騒がしい校舎。


次々と出てくる頭のよさそうな子達。


そんな生徒達をじーっと見ながら


「はぁ~」

ため息が出てしまう。


結局断れずにこうして慧が校門から
出てくるのを待ってるあたしって・・・


「弱いなぁ」



言いたい事をはっきり言えない自分が本当に嫌になる。



いつもその場に流されてばっかりで。


肝心の自分の気持ちは言えない。


あたしってどこまで・・


下を向いたその時


「あ、葵~~!」


遠くからあたしを呼ぶ声が聞こえて。


声の主はあたしが立っている方まで走ってくる。


こんな子供にも振り回されてるあたしって一体・・


「どうしたの?」


あたしを見つけた所から此処まで結構な距離があったのに

全く息一つ切らさず、ニコニコ笑顔で聞いてくる。


さすが、若いって凄い・・


「あの、実は」

慧は知らないのかな?


あたしが慧のお世話係に任命された事を・・


「実は?」

首を傾げて聞いてくる。

「あのね、実は」
「けい~~」




< 45 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop