婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?


腕時計を見ると針は4時を指している。


しまった・・これからダッシュで慧を家まで送って

その後一旦家に戻れば何とかなるかな・・


「何かあったの?」

ない頭を一生懸命使って時計と睨めっこしてるあたしに
慧が顔を覗き込んで聞いてくる。


「今日は響汰のご両親と夕飯を食べる約束してるの」


取り敢えずタクシーで行って・・


「・・ねぇ知ってる?」

「へ?」

「俺の車、あそこで待ってるんだけど」

そう言って指をさしたその先には

真っ黒の高級外車が止まっていて
黒いスーツを着たお爺さんがこちらをずっと
見ている。


「・・あれが?」
「そう。俺のお迎えの車」


ひゃ~凄い。

さすが息子

さすがお金持ち・・


「ほら行くよ」

「え?」

あたしの腕を掴んで引っ張った。

「ちょっと待って、車があるんだったらあたしもうここで」

ここで解散してもいいんじゃ・・

「何言ってんの?俺のお世話係になったんでしょ?」





< 48 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop