婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
「何かあったの?」
あたしの声にも答える事はない。
ただ
ただあたしをまっすぐ見るだけ。
仕方ない・・
「・・少しだけだからね」
「ほんと?」
「うん」
ありがとう、そう言ってあたしを強く抱きしめる慧。
背中に回された腕が力強くあたしを包んでいる。
それに負けないくらい、
あたしも慧を力いっぱい抱きしめる。
何があったのか分からないけど・・
それでも
これで少しでも慧が元気になってくれるなら・・
聞こえてくるのは波の音と
伝わってくる慧の鼓動。
それが何故か凄く心地よくて
暫くの間慧を抱きしめていた・・