婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
名前を呼んでくれたのが嬉しくて
つい上ずった声が出てしまう。
「女の人ってさ、何もらったら喜ぶ?」
え・・?
「プレゼントしたいんだけどさ。
葵は何を貰ったら嬉しい?」
何って・・
「何でもいいんじゃないかな?気持ちがこもっていれば」
「ふーん。ちなみに葵は何が欲しいの?」
「あ、あたし?」
「そう、葵」
人差し指であたしを指してにこっと笑う慧。
う~~ん欲しいものかぁ・・
あ!!
「でもな~」
欲しい物、あるにはあるけど。
でも言ったら絶対にバカにされそうだし。
「何、言って」
「やだ!絶対にバカにするもん!!」
「言わなきゃキスするよ」
う・・それは困る
困るの?あたし、慧にキスされたら
困るのかな?
・・何考えてるのよ!困るに決まってるじゃない!!
すーはー
こんなこと絶対に言いたくないけれど。
でも唇を守るためだもん!!
「ふぁ、ファイナルファンタジア・・Ⅹ」
スカートをギュッと握って決死の覚悟で言ったのに
「は?」