婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
さっきの悲しい顔は何処へやら・・
もしかして演技してるんじゃないの?っていうくらい
180度変わったその笑顔にただただ感心してしまう。
本当にコイツは・・
だけど、少し元気になったのかな?
そう思ってついこんなことを口走ってしまった。
「ねぇ、ところでさ。あたしこんなんでちゃんと
役目果たしてるのかな?」
毎日慧の帰りの車に一緒に乗る事。
慧は最初あたしにそれだけを言ったんだけど。
こんなことで癒しになってるのかな?
なんて最初は絶対にイヤとか言ってたくせに。
どうしてかあたしはこの7つも下の男の子に振り回されていて。
気付いたらイヤじゃなくなってるんだよね。
「もち!葵が傍にいてくれるだけで。それとも」
「何?」
「もしかして欲求不満だった?俺が何もしてこないから」
な!!
「そんなわけないじゃない!!」
あたしが一体いつ期待したって
「だよね。葵彼にぞっこんだし」
え?
今、何を言ったの?
「羨ましいよ、彼がさ」
何を言って・・いるの?