婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
気付いた気持ち
「いいのですか、あのような言い方をされて。
本当に良かったのですか」
バックミラー越しから見える榊の視線が変に痛い。
でも
「いいんだよ」
それだけ答えて再び窓の外へ視線を向けた。
だって仕方ないじゃん。
昨日のレストランでの一件。
あんな必死な葵を見たら
やっぱりどう考えたって
俺には無理かもしれない。
「私には葵様も慧様と同じ気持ちのように見えますが」
ふん
「冗談だろ?そんな短期間で人を好きになるわけ・・」
「おや、慧様は違うんですか?」
違う・・
違うに決まってんじゃん。
俺は最初から葵を求めてたんだ。
まぁ、葵は多分覚えてないだろうけど・・