婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?
「カレシに三股かけられて~~~!!しかも
あたしが三番目とか言うの~~~!!」
って。
・・・一番なら許すのかよなんて思っていたら
「酷くない!?せめて二番目だよ、とか、
みんな比べものにならないくらい大好きだよって
言ってくれてもいいのにさ!!」
・・二番でも許しちゃうんだ
なんて心の中で何度も突っ込みを入れてみる。
面倒だから口には出さない。
ずっと何も言わなかったせいか
「きーてんの!?」
若干酔っ払ったみたいな言い方で
俺の顔をまじまじと見てくる。
「はいはい、聞いてます」
一応は、ね?
「あんなに大好きだったのに。酷いよ~」
「まぁさ、元気出しなって。オネーサン可愛いし」
「可愛い?あたしが!?」
「うん、可愛い、可愛い。自信持ちなって」
なーに慰めてんだか、俺。
「そうだよね・・泣いても仕方ないもんね」
でもその慰めのおかげか勢いよく立ちあがって
「そうだよね!明日また聞いてみる!!
だってあたしが三番目のわけないし!!」
・・・ってそこかよ・・
突っ込みどころ満載だけど
でも何でかな
オネーサンの話を聞いて何処かスッキリした自分がいた。
確かに逃げない事は大事かも・・
「キミに話してすっきりした!!ごはんでも行こうよ!」
こちらに笑顔を見せて急に俺の腕を掴んだ彼女。
その笑顔に
俺は救われて。
「うん、行こうか。ご飯♪」
俺はこの日初めて恋をしてしまった。