キススキ
新婚旅行
「外山栄太。アウト」
上阪先生はいつも通り、
出欠確認をした後
遅刻した奴らをチェックする。
今日は外山くん1人。
出席番号順の席に変わって、
あたしは外山くんの前の席になった。
あの頃から、特になにも話してない。
「栄太ー、サッカーする?」
「わり、俺いま足捻挫中だから」
外山くんは隣のクラスの人とも馴染んでる。
やっぱりフレンドリーだからか...。
とゆうか、もうお昼休み...。
弁当食べる気失せる。
授業だってろくに聞いてない。
むしろ注意されたかもしれないけど、
気づいていない。
なんかすごいな、あたし。
「髪型違うね。」
「わっ!」
急に声をかけられたあたしは、
お決まりのリアクション。
後ろの席の外山くんは、
あたしの後ろ髪をくるくる巻く。
今日はお姉ちゃんに巻かれた。
って言ったつもりだったけど。
聞こえてなかったみたいで...