キススキ
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「ねぇね、あの子でしょ?この前叫んでたの」

「そうそう、キスしたって。」

「え?誰と??...」


あたしのこと、

先輩たちにまで知れ渡ってる...。


「それよ問題は...。」


みんなが彼女の口元に耳を寄せた。

廊下中が女子のたまり場となった。


「お相手は...。」

「待っ・・・・。」

「外山栄太!!!!」


あ・・。


「はぁ?!」

「何様だよあいつ?」

「ふざけんなよ、学校の王子をよくも...。」

「噂だとね、あの子から迫ったんだって。」

違う...。違う違う違う......。

あたしは迫ってなんかない・・。


「ベロンチョだったって。」

「「えぇ~~~!!」」

わざとらしく女子たちが騒ぎまくる。

ふざけんな・・。

あたしなんにもしてない。

あいつだ...。全部悪いのはあいつ...。


「外山くん、か~わ~い~そ~!」


なに、なんなの?

もう嫌!消えたい、この世から消え去りたい!
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