ラスト・ライフ
その後私は、あちこちを移動する。仲間にいれられて、裏切られて。
凛子の言葉が、ではなく凛子自体が怖くなった。
直視できない。見たくない。凛子なんて、私は知らない。
自分で全てを無くそうとした。でも、それは無理だった。
凛子に名前を呼ばれるたびに、私はため息をつく。
「あー、まじあいつらキモくねえ?浅田とか」
「だよねー。漫画とか意味分かんないしー」
「高木はどう思うんだよ」
「え?あ、うん。そうだね…漫画はちょっと…」
「だよねえー」
次の日私は、凛子と愛美に突き放された。
そして、浅田さんとかに睨まれる。
ヤ ラ レ タ 。
私は凛子と愛美の罠にひっかかってしまった。
怖い、という恐怖心に支配されたから。
「ね、え、凛子、愛美…」
「話しかけんな」
「あたしらも言ったって思われたら嫌じゃん」
最初に言ったのは凛子なのに。どうして?
どうして私だけが悪いことになってるの?ねえ、どうして?
凛子と愛美は、1人になるのが不安になった私を見て、笑っていた。
それから何回も、何回も同じことを繰り返す。
「ミアちゃんとこにいけばー?」と言われたこともあった。
私にそんな図々しいことできないって知ってて。
「えー?あんたマジだれ?」と存在を否定されたこともあった。
ふざけていると分かっていても、それは私を傷つける。